点字を読んでみよう

点字を読んでみよう!

点字を読んでみよう

使用例

点字のしくみや点字の歴史、点字にまつわる国内外の情報などを集めたページです。  右の絵のような点字・・・いろいろなところで見かけますね。

エレベーター、電気洗濯機、郵便ゆうびんポスト、駅のてすりや切符を買うところ・・・それに、缶ビール、木工用接着剤、ビンづめのジャム、ソース、とうふの容器など、まだまだありますよ、さがしてみましょう!

そこには、何と書いてあるのでしょう?点字を見つけたら読んでみましょう!

点字の誕生

現在、世界中で使われている点字は、フランスのルイ・ブライユ(1809年1月4日~1852年1月6日)が、16歳のとき(1825年)に考案しました。

2009年1月4日はルイ・ブライユが生まれて200年にあたります。

ルイ・ブライユ

ルイ・ブライユは、3歳の時、けががもとで目が見えなくなり、パリの訓盲院(盲学校)で学んでいました。そこでは、紙に普通文字を浮き出させた本を、手でさわって読んで勉強していました。しかし、この方法では、速く読むことも、自分自身で書くことも困難だったのです。ブライユは、何とか、自分自身で自由に読んだり書いたりできる文字を作り、すべての人々と意思を伝えあい、知識を求めたいと考えました。そして、ブライユの努力によって、目が見えない人が自由に、速く、読んだり書いたりできる文字「点字」ができたのです。

日本では、1887年(明治20年)に、ローマ字式の点字が、初めて使われました。

そのときの生徒の感激を目の当たりにした東京盲唖学校の教頭・小西信八は、何とか日本語の点字を作りたいと考えました。そして、先生や生徒たちでいろいろな案を出し合ったのです。その結果、1890年(明治23年)11月1日に教員・石川倉次の案が日本の点字として採用されました。

現在、日本の点字ができた11月1日を「日本点字制定記念日」としています

「点字」は・・・マス

目が見えない人が指で読む文字です。それに対して、私たちが目で読んでいる文字を「墨字」といいます。

点字のしくみ

点字の単位を「マス」と言います。
一マスは、たて3点、横2点の6点でできています。

1・2・4の点で母音(あいうえお)を表します。
あ行(母音)

そして、残りの3・5・6の点を組み合わせて、子音を表します。
カ行は、「あいうえお」に6の点を足してできています。
か行

残りの子音も同じようにできています。点字一覧表(最後のページ)を見てください。
子音

ヤ行と「ワ、ヲ、ン」は、ちょっと形が異なっています。
や行

濁音、半濁音、拗音などは、二マスで表します。
濁音(にごる音)は、5の点を前に付けて表します。
が行

半濁音(ぱぴぷぺぽ)は、6の点を前に付けます。
ぱ行

拗音(「きゃ・きゅ・きょ」など小さい「ゃ・ゅ・ょ」が付いた文字)は、4の点を前に付けますが、墨字の書き方とは異なりますので注意してください。
きゃ行

最後のページにおもな点字を「点字一覧表」としてのせました。点字は、このほかにも、六つの点だけで、日本語、英語、フランス語、中国語など世界中の国のことば、また、数学、理科、楽譜など学校で学ぶ教科のほとんどの文字や符号を表すことができます。

点字の書き表し方のポイント

かなづかい

点字のかなづかいは「現代かなづかい」とほぼ同じです。ただし、次の2点は点字独特のかなづかいになります。

(1) 助詞の「は、へ」は発音どおり「ワ、エ」と書きます。
ぼくは本屋へ行く。→ ボクワ□ホンヤエ□イク。

(2) カナで書いたときに「う」となる、のびる音は長音符(2・5の点)を使って書きます。
算数(さんすう)→サンスー算数
東京(とうきょう)→トーキョー東京
おとうさん→オトーサンお父さん

数字

(1) 数字は数符数符を前に付け、4けたまではひと続きに書きます。
万・億・兆などは、読みをカナで書きます。
500→500 2009→2009
一万五千三百→1マン□5300→ 一万五千三百

(2) 数字に続く「ことば」は続けて書きます。ア行・ラ行は、数字と同じ形なので、「アイウエオ・ラリルレロ」のどれかの文字で始まる「ことば」が続くときは、第1つなぎ符(3・6の点)をはさんで、数字かカナかが分かるようにします。
1回→1回 500人→500人
5円→5エン→5円

アルファベット

アルファベットは、外字符外字符を前に付け、大文字には大文字符大文字符を付けます。
abc→abc B1→B1

分かち書き

(1) 点字はすべてカナで表すので、ことばのまとまりごとに区切って、そこを一マスあけて書きます。
今日は朝からよく晴れている。→ キョーワ□アサカラ□ヨク□ハレテ□イル。

(2) 人名の名字と名前の間は区切って書きます。
石川倉次 → イシカワ□クラジ
ルイ・ブライユ → ルイ□ブライユ

※ さらに、興味のある方は、全国視覚障害者情報提供施設協会のホームページ「点字など」をごらんください。  →  http://www.naiiv.net/braille

ルイ・ブライユ生誕200年記念事業

(2008年11月1日発行)
編集・発行  日本点字委員会
〒169-0075  東京都新宿区高田馬場4-11-14-102 桜雲会内
TEL 080-3216-8600 ホームページ http://www.braille.jp/

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